フランチャイズを始める場合、まず壁となるのが「初期投資」です。初期投資の額が大きいと、資金が貯まるまで開業ができませんし、もし事業が失敗した場合のリスクも大きなものとなってしまいます。そこでこちらの記事では、初期投資が少ないフランチャイズについて解説。メリットやデメリット、おすすめの低投資フランチャイズなどについてまとめました。
初期投資が少ないフランチャイズは、一般的なフランチャイズと比較すると資金が貯まるのを待たずに開業できるという点や、万が一うまくいかなかった場合でも損失が少ないといったメリットがあります。
例えば初期投資を抑えられる業種としては、買取事業や小規模なフィットネス、キッチンカー、ハウスクリーニングなどが挙げられます。実店舗が必要ないまたは小規模なスペースがあれば運営できるビジネスであれば、店舗の取得費用が不要であることから初期投資を抑えられる傾向があります。
初期投資が少ないフランチャイズの場合、まず「リスクが少ない」点がメリットとして挙げられます。万が一事業に失敗した場合でも、初期投資が少ない分大きな損失が生まれません。ダメージが少なく済むため、新たに事業を始める場合にも立て直しがしやすいといえます。
また順調に収入が得られた場合、初期投資が少ないほど最初に投資した分を回収しやすく、早い段階で黒字化しやすい点も大きなメリットです。
初期投資が少ない分、利益率が低めとなっておりなかなか大きな収益に結びつかない可能性があります。また、本部から受けられるサポートが薄い可能性もゼロではありません。あらかじめどのようなサポートを受けられるのかを確認しておき、その内容でビジネスを運営していけると判断した場合に事業をスタートすることが大切です。
買取事業は、小さなスペースでも開業できるため、初期費用を低く抑えられます。買取を行った商品は本部の販路から売却を行うために在庫を抱えるリスクも小さく、大きなスペースは必要ありません。また、近年SDGsの考え方が浸透しており、リサイクルに対する意識も高まっています。この点から市場が拡大しており、注目しておきたい業種であるといえます。
少人数やマンツーマンでトレーニングを行っていく、小規模フィットネスも初期費用を抑えた上で開業できます。この場合、小さな店舗やマンションの1室を使って開業することで費用を抑えられます。
さらに自分自身がインストラクターを務める場合には、人件費も抑えられますので、コストを抑えながらの運営が可能です。この場合、顧客のニーズを汲み取ってそれに合ったプログラムを提供すれば、会員を増やしていけると考えられます。
飲食店の中でも、移動式のキッチンカーやフードデリバリーであれば実店舗を構える必要がないため、コストを抑えた形で開業できます。さらに、キッチンカーのメリットは営業場所を移動できる点。競合がいない場所など、売上が期待できる場所でのビジネスが可能となります。
またデリバリーの事業を開業する場合にも、市場調査をしっかりと行い、競合との違いを打ち出せればその地域での顧客獲得に繋がりやすくなります。
共働き家庭の増加などの影響でハウスクリーニングを依頼する人が増えており、注目しておきたい業種です。
ハウスクリーニングの事業を運営する場合には、依頼があった家庭を訪問して清掃サービスを提供することから、実店舗が不要です。もちろん掃除に使用する道具や移動するための車などが必要になりますが、必要最低限の道具を揃えれば開業が可能であり、費用を抑えながらビジネスを始めたい人におすすめです。この場合、競合が少ない地域でサービスを提供することがポイントです。
これは、高齢者の自宅や介護施設向けに、弁当を作り届けるサービス。高齢化の影響から、高齢者向けの配食サービスもニーズが高まってくる業種といえます。フランチャイズであれば、本部によって調達した食材を使用して調理・盛り付けが簡単に行えるため、飲食未経験だったとしてもスタートしやすいといえます。保健所の許可を取ることで自宅開業も可能になりますので、より初期費用を抑えられます。
今後、よりニーズの高まりが予想されるのが結婚相談所のサービスです。再婚率の高まりや晩婚化の影響などによって市場が活発になっているとされています。マッチングアプリなども人気ですが、結婚相談所はプロがそれぞれの話を聞いて、相性が良いと思われる相手の紹介を行います。
フランチャイズの本部によっては実店舗で営業するタイプもありますが、オンラインで面談を行うタイプの結婚相談所もあり、無店舗経営の場合は初期費用を抑えられます。
フランチャイズといえばコンビニを思い浮かべる方も多いでしょう。コンビニは、実店舗でビジネスを運営するフランチャイズ業種の中でも開業資金を抑えられる傾向があります。また、ブランド力の高さが特徴なので、宣伝広告費をかけなくても一定の集客力が期待できる点が魅力といえます。
日常生活の中の困りごとについて助けたり、解決したりする仕事です。例えば、草刈りや粗大ゴミの運搬、水道修理など仕事内容はさまざまなものが考えられます。便利屋の仕事では在庫を抱えることもありませんので、事務所を構える必要もありません。また、フランチャイズの場合は集客や依頼について管理を行ってくれるケースも多くみられます。
子どもが好きな人や勉強が得意な場合には、学習塾や教育塾がおすすめです。必ずしも広いスペースが必要なわけではなく、オンラインで開講するという選択肢もあります。さらに、フランチャイズに加盟することによってカリキュラムなど独自ノウハウを得られる点に加えて、集客のサポートも得られます。
軽貨物の運送の事業を始める場合には、運転免許と車さえあれば開業資金を抑えながらビジネスをスタートできます。フランチャイズに加盟すると、本部から指定されたルートを担当することが多いといえます。そうなると時間の配分もしやすいメリットもあります。また、車を持っていない場合でも車両をリースしているケースも多いため、初期投資を抑えながら開業可能です。
初期投資を抑えるには、例えば設備投資を最小限にするという方法が考えられます。無駄なものが含まれていないか、既存のもので代用できるものはないかといった点について見直しを行って、初期投資を極力少なくすることが可能です。また、開業当時は商品やサービス内容を需要が高いもののみに絞るという選択肢もあります。
初期投資を抑えたビジネスで成功するポイントとしては、まず「市場調査を徹底する」という点が挙げられます。いくら初期投資が少なく済んだとしても、市場調査を怠りニーズがないところで開業するとその後の収入が期待できません。ビジネスをスタートする場合には、市場の調査をしっかりと行った上で、開業する場所や業種を決定する必要があります。
また、「パートナー選び」も非常に重要なポイントです。例えばビジネスを運営する上でしっかりとしたサポートが用意されているか、ブランド力があるかなどを確認しておくことが大切です。
こちらの記事では、初期投資が少ないフランチャイズについて解説してきました。低コストで始められるフランチャイズの場合、利益率や本部からのサポートがしっかりしているかなどを十分に確認することが大切です。また、事前の市場調査もビジネスを成功に繋げるには重要なポイントといえます。
【注釈】
※1 リユース経済新聞( https://www.recycle-tsushin.com/news/detail_5804.php)
※2 厚生労働省( https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001099975.pdf)
日経コンパス( https://www.nikkei.com/compass/industry_s/0901 )
※3 株式会社AZWAYによるネットアンケート『「2024年にチャレンジしたいこと」1位:健康・美容、2位:スキル取得・向上、3位:副業、4位:運動・筋トレ』
( https://azway.co.jp/media/challenges-2024/)